磯崎 秀樹   Hideki ISOZAKI

講座・コース ソフトウェアデザイン Hideki ISOZAKI
役職 教授
生年月 非公開
自室番号 2506
Email isozaki**cse.oka-pu.ac.jp
※利用の際は,** を @に置き換えてください.
学歴 1983年 東京大学工学部計数工学科卒業
1986年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
1997年 東京大学より博士(工学)取得
学位 博士(工学),東京大学,1997年10月,マルチエージェント環境における他者の信念の推定に関する研究

着任年月 2011年04月
職歴 1986年4月 日本電信電話株式会社入社
基礎研究所,ソフトウェア研究所,コミュニケーション科学基礎研究所に所属し,人工知能や自然言語処理の研究に従事
2011年3月 同社退社
専門分野 自然言語処理 特に情報抽出や機械翻訳など
所属学協会 言語処理学会,人工知能学会,情報処理学会,電子情報通信学会,Association for Computational Linguistics (ACL), IEEE
現在の研究テーマ 英日翻訳の翻訳自動評価、論文QA(大量の英語論文に基づいて質問に答えるソフト,科研費)、「ロボットは東大に入れるか(東ロボ)」英語試験の解法(共同研究)
主要担当科目
 学部 統計工学 <システム工学>, 情報倫理・セキュリティ, ソフトウェア工学 <ソフトウェア設計>
 大学院 言語横断情報アクセス, 情報検索と情報抽出
相談・共同研究可能
なテーマ
翻訳や要約や自動採点等,日本語や英語の文書の内容を自動処理するテーマ全般
研究概要 【翻訳自動評価】
●翻訳自動評価研究の概要:昔の翻訳ソフトは、人間が翻訳辞書を作り、翻訳規則をIF THENでプログラムしていました.これをルールベース翻訳(RBMT)といいます.
しかし現在では,既存の翻訳の原文と訳文を突き合わせて統計解析することで翻訳ソフトを自動作成する「統計的機械翻訳(SMT)」が主流です.
SMTは,欧米言語間のように語順が近い言語間の翻訳ではうまくいきますが,英語と日本語のように語順がまったく違う言語の間ではRBMTに負けていました.
磯崎は,英語を「HPSG」という文法で解析した結果を利用すると,英語を日本語に近い語順に簡単に並び変えられることを発見しました.このHead Finalization(主辞後置化と訳されます)(WMT-2010)により,英日SMTが初めてRBMTの性能を超えました.

こうした翻訳ソフトの改良には,翻訳結果の採点が必要ですが,人間が採点すると時間がかかります.そこで,IBMのBLEUなどの自動採点法が使われていますが,英日・日英のように語順が大きく変わる翻訳の評価に適していませんでした.そこで磯崎は,語順に着目して翻訳品質を自動評価できるRIBES(ライビーズ)という採点法を提案しました.(EMNLP-2010)しかし日本語では語順に自由度があり、語順を入れ替えて自然な別の文を作ることができます.そこで,この問題に対処する方法を考案しました.(WMT-2014, WMT-2015)

【質問応答】
●「フェルマーの最終定理を証明したのは誰ですか?」「マチュピチュはどこの国にありますか?」「SIVは何の略ですか?」など,分野を限定せず,人間のいろいろな質問に自動で答える人工知能的なシステムを「オープンドメイン質問応答(ODQA)システム」といいます.
磯崎は,日本語の質問に対して,日本語の報道記事から答を探し出して答える「日本語質問応答システム」(2004)や,日本語の質問に対して,英語の報道記事から答を探し出す「日英言語横断質問応答システム」(2005)などを作りました.その性能の高さを支えたのは,SVMで作ったNEツールでした.ただし、普通のSVMの計算法では時間がかかりすぎます。そこで高速なSVMの計算法を考案しました。コロナ社から出版した『質問応答システム』をご覧ください.

現在は,日本語で質問すると英語の論文2万本以上から答を探し出す「論文QA」システムを作成しています.(2014~2016年度科研費)

【ロボットは東大に入れるか】
・国立情報学研究所が主導するこのプロジェクトの英語班に属しており、特に英語のセンター試験の平叙文完成問題や図表計算問題などを担当しています。そのため、グラフや表を読み取るツールも作成しています。
社会における活動 AAMT/JAPIO特許翻訳研究会という特許の翻訳に特化した研究会の委員で、翻訳の質を評価する方法を議論する拡大評価部会の部会長に任命されました。
受賞 NTTコミュニケーション科学基礎研究所所長表彰(2012) 「日本語の主辞後置性を利用した二段階翻訳方式の考案とその事業貢献」

言語処理学会 第17回年次大会最優秀発表賞(2011) 鈴木他「L1正則化特徴選択に基づく大規模データ・特徴集合に適した半教師あり学習」

言語処理学会 第17回年次大会優秀発表賞(2011) 平尾他「RIBES: 順位相関に基づく翻訳の自動評価法」

言語処理学会 第14回年次大会最優秀発表賞(2008) 鈴木他「大規模ラベルなしデータを利用した言語解析器の性能検証」

言語処理学会 第13回年次大会最優秀発表賞(2007) 鈴木他「データの分布特性を利用した半教師あり系列構造学習:言語解析への適用」

AFNLP Meritorious Asian NLP Paper Award (2006) Sudoh et al. 「Incorporating Speech Recognition Confidence into Discriminative Named Entity Recognition of Speech Data」 (COLING/ACL 2006)

言語処理学会 第12回年次大会最優秀発表賞(2006) 鈴木他「学習誤り最小化に基づく条件付き確率場の学習: 言語解析への適用」

情報処理学会 論文賞受賞(2004) 「固有表現抽出のためのSVMの高速化」

情報処理学会 山下記念研究賞受賞(2003)「SVMに基づく固有表現抽出の高速化」
研究業績 詳細はこちらへ:http://softcream.oka-pu.ac.jp/hideki-isozaki
[ジャーナル論文]
・松崎拓也, 横野光, 宮尾祐介, 川添愛, 狩野芳伸, 加納隼人, 佐藤理史, 東中竜一郎, 杉山弘晃, 磯崎秀樹, 菊井玄一郎, 堂坂浩二, 平博順, 南泰浩, 新井紀子:「ロボットは東大に入れるか」プロジェクト:代ゼミセンター模試タスクにおける エラーの分析, 自然言語処理, Vol.23, No1, pp.119--159,2016.
・平尾努, 磯崎秀樹, 須藤克仁, Duh Kevin, 塚田元, 永田昌明: 語順の相関に基づく機械翻訳の自動評価法、自然言語処理, Vol.21, No.3, pp.421--444, 2014.
・Hideki Isozaki, Katsuhito Sudoh, Hajime Tsukada, Kevin Duh: HPSG-based Preprocessing for English-to-Japanese Translation, ACM Transactions on Asian Language Information Processing, Vol.11, Issue 3, Article 8, 2012.
・Hideki Isozaki: An Analysis of a High Performance Japanese Question Answering System, ACM Transactions on Asian Language Information Processing, Vol.4, No.3, pp.263--279, 2005.
・磯崎秀樹、賀沢秀人:固有表現抽出のためのSVMの高速化、情報処理学会論文誌44巻3号pp.970--979, 2003. (情報処理学会論文賞受賞)
・磯崎秀樹、マルチエージェント環境で他者の信念の変遷を推定する前進的アルゴリズム、情報処理学会論文誌40巻9号pp.3358--3372, 1999.

[国際会議論文]
・Hideki Isozaki, Natsume Kouchi, Tsutomu Hirao: Dependency-based Automatic Enumeration of Semantically Equivalent Word Orders for Evaluating Japanese Translations, In Proc. of Workshop on Statistical Machine Translation (WMT-2014), 2014.
・Hideki Isozaki: Head Finalization: Translation from SVO to SOV, Proc. of International Workshop on Spoken Language Translation, Keynote Speech III, p.10, 2012.
・Hideki Isozaki, Tsutomu Hirao, Kevin Duh, Katsuhito Sudoh, Hajime Tsukada: Automatic Evaluation of Translation Quality for Distant Language Pairs, Proceedings of EMNLP (Conference on Empirical Methods in Natural Language Processing), pp.944-952, 2010.
・Hideki Isozaki, Katsuhito Sudoh, Hajime Tsukada, and Kevin Duh: Head Finalization: A Simple Reordering Rule for SOV Languages, Proceedings of WMT-2010 (ACL 2010 Joint Fifth Workshop on Statistical Machine Translation and Metrics MATR), pp.244--251, 2010.

最終更新日 2016.05.24